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趾せき皮膚炎:ブロイラー鶏舎において、敷料管理が重要である理由

趾せき皮膚炎:ブロイラー鶏舎において、敷料管理が重要である理由

趾せき皮膚炎(FPD; Footpad dermatitis)は、ブロイラーの福祉と農場の経済性に多面的な悪影響をもたらす病変です。趾せき皮膚炎は、ブロイラーのいずれのステージでも発生し得る脚底皮膚の疾病であり、表皮の軽いび爛から真皮奥の潰瘍に至るまで、様々な程度の炎症と壊死を呈します。現代養鶏で大きな問題となっているこの病変は、鶏に痛みを引き起こし、飼料要求率を悪化させます。

 趾せき皮膚炎は、皮膚の丈夫さ、敷料の質、および鶏舎環境間の複雑な相互作用を反映して発生します。近年の養鶏においては、趾せき皮膚炎が発生してから対処するのではなく、敷料環境を改善することによって発生自体を予防することに注目が集まっています。

微生物構成を変化させる

ラレマンドアニマルニュートリションの「イージーベッド」は、敷料中の微生物構成を好ましく保つことを目的とした細菌製品です。イージーベッドは、敷料中の好ましい微生物共同体の増殖を促すことによって、好ましい微生物による発酵と乾燥を促し、好ましくない細菌の増殖を抑えます。
 床面環境が安定すると、鶏は炎症の原因になり得る湿り気がある不衛生な敷料に曝される機会が少なくなります。 通常の管理に加えてイージーベッドを使用することによって、乾燥し好ましくない細菌の少ない敷料が保たれ、丈夫な皮膚を維持することができます。

丈夫な脚裏のために、敷料管理が大切になる理由

敷料の水分が過剰である場合、雑菌が増殖し、空気中へのアンモニア揮発量が増加します。空気中のアンモニア濃度が25 ppmを超えると、皮膚と呼吸器の双方に刺激を与え、免疫を弱め、趾せき皮膚炎やその他の皮膚病のリスクを高めます(de Toledo et al., 2020; Oliveira et al., 2003)。また、濡れて汚れた敷料は、皮膚が好ましくない細菌に接触する時間を増やし、一層、事態を悪化させます。
 敷料の質を良好に保ち、空気中のアンモニア濃度を低く抑えておくことは、脚の皮膚の健康維持に貢献するだけでなく、鶏の全身の健康に寄与します(Haslam et al., 2008)。鶏舎の適切な換気などの管理に加えてイージーベッドを散布することによって、皮膚の状態に影響する各要因をより適正に管理することができます(図1) 。

図1. ブロイラーの皮膚の健康に影響を及ぼす要因

Ross 308 を用いた農場試験の結果

2025年、イージーベッド ドライを8万9千200羽のRoss 308に使用したコマーシャル農場試験の結果がFrontiers inVeterinary Scienceに発表されました(Galosi, L. et al., 2025)。この試験では、イージーベッド ドライを鶏導入前に30g/m2、導入後に毎週90g/m2散布することよって、敷料の衛生が保たれ、脚裏の健康が保たれたことが示されました。

  • 敷料の衛生: イージーベッドを使用した鶏舎の敷料では、日和見細菌であるスタフィロコッカス属細菌の生菌数が有意に少なくなっていました(P < 0.05)。
  • 足裏の健康:イージーベッドを使用した鶏舎では敷料中の微生物構成が改善し、この変化は鶏の脚裏の健康維持に反映されました。

図2. 敷料へのイージーベッドの散布が、ブロイラーの足裏の損傷面積に及ぼす影響

イージーベッド使用鶏舎の鶏群では、 飼養36日目の損傷部位の平均面積が、対照群よりも有意に小さいまま保たれていました(イージーベッド群 0.57 cm²、対照群 1.47cm²; p < 0.05)(図2)。この試験の結果は、敷料の衛生が鶏の脚の健康に影響を与えることを裏付けています。

動物福祉と飼料要求率の両方を守る

効果的な換気や適切な飼育密度管理に加えてイージーベッドを散布することによって、私たちは鶏舎をより長く乾燥した衛生的な状態に保つことができます。敷料の衛生を保ち、鶏と好ましくない細菌との接触機会を減らすことによって、脚の皮膚のバリア機能を健康に保つことができます。

 脚底に問題がなく全身性の炎症が少ない鶏は、自由に動き回り、安定した飼料摂取を行います。これらは、鶏群の均一性と生産効率を高めることにつながります。現代養鶏では、動物福祉と飼料要求率に対する意識が高まっています。趾せき皮膚炎による被害が発生してから対応するのではなく、健康な脚を保つための鶏舎環境を設計することが大切です。

参考文献

  1. De Toledo et al., 2020. An assessment of the impacts of litter treatments on litter quality and broiler performance: A systematic review and metaanalysis. PLoS ONE, 15(5): e0232853. https://doi:10.1371/journal.pone.0232853
  2. Oliveira et al., 2003. Teor de matéria seca, pH e amônia volatilizada da cama de frango tratadaou não com diferentes aditivos. Revista Brasileira de Zootecnia. 32(4):951–954
  3. Haslam et al., 2008. Prevalence and factors associated with birds dead on arrival at theslaughterhouse and other rejection conditions in broiler chickens. British Poultry Science,49(6): 685–696
  4. Galosi, L. et al., 2025. “Efficacy of a Bacterial Bedding Conditioner in the Reduction of Footpad Lesions in Broilers.” Frontiers in Veterinary Science 12: 1661293. https://doi. org/10.3389/fvets.2025.1661293.

投稿日  2026年6月11日 | 最終更新日 2026年7月14日

イージーベッド養鶏